プロダクトアウトとマーケットインとは?その意味と事例紹介

マーケティング用語の中に「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という言葉があります。
どちらも新しい商品の開発や販売する上でとても重要な考え方です。
女性起業家の皆さんは「自分が良かったから」という理由でビジネスを始める方が多いので、これらの意味や考え方を参考にして、ご自身のビジネスに活かしていく事が大切と考えます。

目次

プロダクトアウトとは?

 

プロダクトアウトとは、商品ありきで販売していくスタイルのことを言います。もちろん、商品ありきといっても、その商品を開発するためにはどのようなものがお客様に喜ばれるかの検討を重ねてのことではあります。

技術に長けた企業がその技術を駆使して、様々な機能を充実させたモノを作り、販売していくのがプロダクトアウトの方法です。

また、女性起業家などが自分の体験から良かったものを広めたいと考えて、それを販売するケースもあります。

一言で言うならば‶モノありき“です。

マーケットインとは?

一方マーケットインとは、市場のニーズ・消費者が求めているものを徹底調査し、それにマッチする商品を開発する、という手法になります。ニーズ調査をしていますので、販売する際にはある程度売れる見込みが立てているので、売上的には安定性が見込めそうです。

一言で言うならば‶ニーズありき“です。

プロダクトアウトの代表例は?

プリダクトアウトの代表例と言ったら、iPhoneがあげられるのではないかと思います。様々な機能を搭載し、またどんどんアプリを入れることでさらなる使い方ができます。最近の機種はパソコンよりも高価で使いきれない機能もあります。

これを手に入れるために長蛇の列ができるのも恒例となりましたネ。

マーケットインの代表例は?

プロダクトアウトの代表がiPhoneならば、マーケットインの代表はらくらくホンだと思います。こちらは、シニア向けに必要最小限の昨日のみ備えて、低価格に抑えた、まさに顧客ニーズに応えた商品だと思います。

プロダクトアウトとマーケットインのどちらがイイの?

プロダクトアウトとマーケットインは、どちらが良いというものではなく、それぞれに特徴があります。その特徴を理解し、企業であれば自社方針に則って取り組んでいくべきだと思いますが、一つの会社で両方やれたら鬼に金棒です。

また、プロダクトアウトは顧客のために良かれと思って開発したものでも、マーケットインに押されてしまう事もあります。

顧客のニーズに応えて作ったのに売り上げはさほど伸びないというケースもあります。

SONYのベータ版とビクターのVHS

その昔、ビデオテープに録画するのが主流だった頃、SONYが開発したのはコンパクトで性能の良いベータ版、ビクターが開発したのはサイズが大きくなったものの長時間録画できるVHS。

このベータ対VHSの戦いはVHSが勝利を収めるのですが、当初有利だったのはベータ版でした。高性能でコンパクト!専門性の高い人には当時人気だったと思います。但し60分しか録画できず、2時間ドラマなどは録画できなかったわけです。

一方VHSはテープそのものは多少大きくなったものの、安価で2時間録画できるものだったのです。市場のニーズは「性能が良くて高価な60分録画」ではなく、「安価で2時間録画できるモノ」だったのです。

かの有名な松下幸之助氏に、「ベータ版は100点!しかしVHSは150点!!」と言わしめ、その後数社がVHSを扱う事となり市場に広がったのです。

これはプロジェクトXでも放送されていて、経緯はいろいろありますが、私はSONYのベータ版はプロダクトアウトで、ビクターのVHSは結果的にマーケットイン商品になった典型ではないかと思います。

プロダクトアウトとマーケットインのまとめ

プロダクトアウトとマーケットインはどちらが良いというものではなく、それぞれに特徴があるということ、但しどんなに素晴らしいモノであっても、社会のニーズにマッチしていなければ売れないということです。

顧客ニーズを推察して、顧客が想像もつかないような商品を開発出来たら最高だと思います。

これからビジネスをされる方は、どんなに素晴らしい商品を持っていても、ニーズが無ければなりたたないということを肝に銘じてコンテンツやモノ選びをして頂きたいと思います。

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